食中毒が気になる季節。
毎日家族が口にする食事には気を使いたいところですよね。
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でも。
アメリカの研究によると、平均的なまな板には、便座の約200倍の大腸菌が付着しているということをご存知ですか?
スポンジに至ってはなんと20万倍。
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理由は、キッチンが細菌の繁殖に絶好の環境だからです。
細菌が大好きな条件はこの3つ。
- 十分な湿気
- 十分な栄養
- 十分な温度
どうでしょう?
キッチンは、この条件をすべて備えていると思いませんか?
その上、キッチンには、細菌が隠れる場所がいっぱい。
まな板の細かい傷やスポンジのくぼみもその1つです。
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逆に、汚いと思われているトイレの便座は、抗菌されている上に、掃除しやすいようにツルツルになっています。意外とトイレって綺麗なんですよ。
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それに、大腸菌はトイレから来るとは限りません。
キッチンの大腸菌は、食材となっている肉などから出るものなので、
いくらトイレを綺麗にしても、いくらトイレのあとに手を洗っても、意味がないんです。
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ちょっと怖くなってきましたよね。
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この記事では、毎日の食事作りに欠かせないまな板の、正しい洗浄・除菌方法をご紹介します。
ついつい自己流でやってしまうまな板のお手入れですが、やり方が間違っていると効果も半減してしまいます。
正しい知識で、家族を食中毒から守りたいですね。
まな板の正しい使用方法
まず最初に、知っているようで意外と知らない、まな板の正しい使用方法をご紹介します。
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まな板は、本来は食材の種類ごとに使い分けるのが理想。
でも一般の家庭ではそんなことはできません。
なので家庭では、
- 生のお肉やお魚など、これから加熱する食材用
- サラダや調理済みの食品など、加熱せずに食べる食材用
の2種類を用意するのがベストです。
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よく、裏表で使い分けている場合がありますが、あれはあまりよくんです。
なぜなら、裏返したときに、表の汚れた水分が裏に回ってしまったり、接地面が同じということで汚れてしまったりするからです。
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また、木製のまな板は、手触りや感触が良くて気持ちいいですが、包丁の傷跡に菌が繁殖しやすくなるので、特に注意が必要です。
まな板の正しい洗浄、除菌方法
洗う
まず、中性洗剤を使ってしっかり汚れを落とします。
傷があると汚れが入り込みやすいので、キズの目に沿ってタワシでこすって洗ってください。
まな板専用ブラシを使うと効果的です。
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このとき、いきなり熱湯を使うのはNGです。お肉やお魚のタンパク質や油が固まってしまいます。
水か温水を使うようにしましょう。
除菌する
塩素系除菌漂白剤で除菌・漂白を行います。
やり方は、主に以下の4種類があります。お好みの方法で行ってください。
1.除菌ができる食器用洗剤を使う方法
- 洗ったまな板の水分をふきとり、食器用洗剤の原液約8mlをまんべんなく塗布する
- たわしで擦る
- 20分おいてから流す
2.熱湯消毒
- まず水ですすぐ。いきなりお湯をかけるとタンパク質が固まってしまう。
- 熱湯をかけて全体を流す
- よく乾かす。
3.スプレータイプの漂白剤を使った方法
- 中性洗剤で汚れを落としておく。できるだけお湯は使わない。肉や魚の油が固まるから。
- スプレータイプの台所用漂白剤を全体にスプレーして、約2分間置いてから、流水でよく洗い流す。
- じゅうぶん乾燥させる
4.布巾を使った方法
- 塩素系漂白剤のうすめ液を作る。1リットルの水に10ml(小さじ2)が目安です。
- 布巾をまな板にかけて、30分液を浸す。布巾は色落ちするので白系のものを。
- 30分たったら水ですすいで乾燥させる。
乾燥させる
しっかりと水で洗い流し水気を拭き取った後、よく乾燥させます。
どの除菌方法を選ぶにせよ、最後はよく乾かすことが重要です。
しっかり乾かすことでカビや細菌の繁殖をかなり防げるからです。
除菌の目安
目安として2、3日に1回の除菌がおすすめです!
必ず継続してやることが重要です。
ただし、傷がひどくなった場合は、いくら除菌をしても菌の繁殖が抑えられない場合があるので、買い替えた方が賢明です。
木のまな板は漂白剤はNGです
>>木のまな板の正しいお手入れ方法。カビ黒ずみに漂白剤はNG?
意外と知らない漂白剤の知識
[char no=”9″ char=”疑問02クマ”]漂白って言うのは文字通り白くすることでしょ?
除菌もできるの?それとも白くするだけなの?[/char]
意外と知らない漂白剤のあれこれについてご紹介します。
漂白剤とは
漂白剤とは、化学的にシミや汚れの色素、または汚れ自体を分解する薬剤で、
- 塩素系
- 酸素系
の2種類があります。
塩素系漂白剤
酸素系よりも漂白力が強く、除菌・殺菌力も強いので、トイレや台所用に使われる。
色素を破壊する働きがあるため、特に色柄物の衣類には使用できない。
酸素系漂白剤
軽い汚れも落とせる洗浄成分が入っている。
繊維を傷めないので衣類用に使われる。
まな板の除菌に使われるのは?
まな板の除菌には、強い除菌・殺菌力を持つ、塩素系漂白剤を使います。
塩素系漂白剤を使用するときの注意点
混ぜるな危険
おなじみの注意書き「混ぜるな危険」が書かれているのが、この塩素系漂白剤です。
見慣れているからって甘く見ちゃいけません。
酸性の洗剤などと混ぜた時に発生する「塩素ガス」は、戦争で毒ガスとして使用されていたくらいの猛毒で、過去に主婦が死亡する事故も起こっているんです。
なので絶対に、他の洗剤などと混ぜてはいけません。
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>>混ぜるな危険の意味。何と混ぜたら危険?塩素ガスの症状と対策は?
>>除菌の意味は?滅菌・殺菌・消毒・抗菌との違いはなに?
原液を素手で扱わない
塩素系漂白剤には、塩素ガスの発生を抑えるために「水酸化ナトリウム」という化学物質が含まれています。
この水酸化ナトリウムも実はすごく危険なもので、化学実験の現場では、青酸カリよりも扱いに注意が必要とされているくらいなんです。
水酸化ナトリウムは、タンパク質を変化させる働きがあるため、間違って目に入った場合は失明の可能性があります。
なので、使用する時には必ず手袋をはめて、決して原液のまま使用しないようにしてください。
まとめ
食中毒というと、まな板の汚染をすぐに連想しますが、
こまめに正しい方法で洗浄・除菌することで、菌の繁殖は大幅に防ぐことができます。
毎回除菌ができなかったとしても、普段から、すすぎをしっかりして、しっかり乾燥させることを心がけるだけでもだいぶ違います。
正しいまな板の知識で家族の健康を守りましょう^^
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